投稿日:2012-11-14投稿者:
こんばんは。スポーツドクター辻秀一です。
今日は先日いただいた質問の一つにお応えしたいと思います。
一人の方が理解できていないことは多くの人が理解していないと思っています。
ですので、自分だけがわからなくて恥ずかしいと思うことなく、
逆にみんなを代表して質問してるんだとくらいに思って質問してください。と
わたしはワークショップなどでよく言っています。
それくらい質問は大事です。
いただいた質問です。
Q:
いいこと、嬉しい外的なことでも意味づけをしないほうがいいのでしょうか?
たとえ、いいこと、嬉しいことであっても、それにとらわれないほうがよいのでしょうか?
A:
もし、ご質問された方が気分良く生きたいということが目的で
ライフスキルを取り入れようとされているのなら、
とらわれがあってもいい気分でしたら良いのではないでしょうか?
わたしはそう思っています。
なぜならわたしはいつもいい気分でいたいからです。
いい外的要因を認知した時は
いい気分でいられるからそれでいいと思っています。
認知の脳がある以上は、死ぬまで外的な要因に接着するようにできています。
人間の脳は意味づけで生きる動物ですから。
つまり、
天気だからよかった、雨だからいやだ、
勝ったからよかった、負けたから悔しい、
休みだからよかった、仕事だからいやだ
これは永久に続くわけです。
わたしの受講生の中に「ライフスキルを取り入れる目的」は
すべてにとらわれないことと思っていらっしゃる方がいます。
わたしは「すべての外的要因にとらわれないようにしよう」と
お伝えしているわけではなく、わたしがお伝えしているのは
いつもいい気分でいること。つまり、とらわれてもいい。
しかし、早く切り替えようと。
そのために、心の状態をどうやって創るかということをお伝えしています。
例えば、何事にもとらわれないようにしようとそれに挑んでいるのは、
修行僧みたいな人たちですね。
意味づけすることは、悪いことではありません。
試合に勝って良かったから気分がいい!で、超いいじゃないですか。
ほとんどの方が脳と心の状態を分けられていないのだと思います。
皆さんがとらわれないようにしようとしているのは脳です。
わたしがとらわれないようにしようと言っているのは、
それによってもたらされる心の状態です。
それをフローといい、揺らがず、とらわれずな心の状態であり、
機嫌のいい感じです。
だから脳がとらわれないようにしましょうとは、わたしは一切言いません。
切り替えて「とらわれず」な心の状態を創りたいのです。
悪いことに悪いという意味づけをし
良いことには良い意味づけをする。
それが人間だということでしょう。
外側に持っていかれない状態、余裕のある状態、
機嫌のいい状態のために、意味付けから離れて
いつもと違う脳の使い方をすることで、
いい気分を創ることができます。
また、ほとんどの人が、意味づけを無理に変えて気分を変えようとしている。
それがポジティブシンキングです。
意味づけすること自体が悪いということではありません。
それを悪いといったら、人間は死ぬまで認知と意味づけを
繰り返していますから人間が悪いということになってしまいます。
わたしは何事にもとらわれない人間になりたいとは思っていません。
脳はとらわれるけど、心を切り替えていい気分で生きたいと申し上げたいのです。
気分のいい状態で生き、質高くパフォーマンスを高く生きるのが目的ですから
いいとらわれがあっていい気分だったらわたしはそれでいいのです。
いい気分でいられるのなら、それで良くないですか?