投稿日:2012-10-13投稿者:
10月8日
こんにちは。
スポーツドクター辻秀一です。
先日、日本サッカー協会のS級指導者講習会で
講義をさせていただきました。
スポーツ心理学という題材で、ここ数年毎年
声をかけていただき講義をさせていただいています。
S級ライセンスというのはJリーグ、日本代表の監督が
できる、日本サッカー指導者の中で最上位の資格です。
サッカー界の超有名人たちがたくさん参加されていて、
こういう人たちはどんな反応をするのかなと興味津々でした。
わたしの主観的感想は、やはり2:6:2くらいな感じでしたね。
前にお話した企業の場合と同じような反応の比率。
自分のものにしようと熱心な賛成組の2割の人、
多数を占める6割の人はどちらでもよくて、
強い意見に傾きやすい人たちで人の影響を受ける人。
最後の2割の人はアゲインストな人であり、
理由や根拠がないものは信じがたい人。
どの比率の人が良いとか悪いとかということでは決してありません。
ただ主観的には今回もそのような印象でした。
企業全体の場合でもこの比率ですし、トップ階層だけを
切り取った場合でも同じような比率になります。
理由はわかりませんが興味深いものです。
そこで、このことについて少し掘り下げてみたいと思います。
どこの階層でも必ずいるアゲインストの人はなぜアゲインストなのか?
例えば、「ありがたいな」と考えたら、気分が変わります。
でも、その体感が極めて少なかったり、極めてその体感を
重要視されていない環境に育ってきていると脳の中に
価値化が起こっていません。
ですから、その話を聞いたとしても
「えーっ。ありがたいと考えたら、なぜ気分がよくなるかを
証明してくれない限り、俺はありがたいと考えたくない」、あるいは
「とにかく心といえば宗教!はじめから興味なし」などという
人すら場合によってはいます。
ありがたいと考えることには、外的理由や科学的根拠がないと
できないと思い込んで、ありがたいと考え気分が良くなるのは
宗教ではありません。
では、アゲインストな人は感じる心を持つことができるのでしょうか?
人はもれなくライフスキルの種みたいなものを持っています。
しかし、認知の世界で普通に育つと全然栄養が与えられず、
まったく育たないでいる可能性があります。
枯れているかの如くですが、別に閉じているだけなんですね。
だから、少々水をかけたぐらいでは全然咲かない。
超乾燥しきってるいる人はかなり時間がかかります。
しかし、人間である以上、根までは絶対腐ってはいません。
感じる心は、人間らしく生きること。
そしてそれはライフスキルの種を咲かせること。
ライフスキルに気づき、磨くという体感・習慣が必要なのです。
何かのきっかけで、自分ごとのようになっていかないと、
なかなか気づくことはできません。
それは、たとえライフスキルの種が咲かなくても、死ぬことはないから。
時間がたてばたつほどこの種は乾燥して堅くなっていきます。
決して、腐るわけではありませんが、、、
ありがとうございます。