投稿日:2012-10-23投稿者:
10月23日
こんにちは。
フローマインドの岡田です。
先日、アウトドアを題材にしたフィルムの
上映会に行ってきました。
その中に、9歳の女の子を撮ったドキュメンタリーがあり、
すごく心を動かされたので、今日はそのことについてお話させてください。
ニューヨークに住む9歳のアシマという女の子は、
ボルダリングの世界ジュニアチャンピオン。
ボルダリングとはフリークライミングの一種で、
2m~4mほどの岩や石を確保なしで登るスポーツです。
アシマは、旅行先でたまたまトライしたことをきっかけに
ボルダリングに夢中になり、地元ニューヨークで元世界
チャンピオンのオービーにコーチを受けることになります。
体の小さな彼女がほんの少しの突起に手や足をかけて、
歯を食いしばり、垂直の壁や大きな岩を登っていく様は、まさに圧巻。
彼女は練習も大好きだし、競技会などの試合も大好きだと言います。
コーチのオービーも、「アシマはたった9歳だけど、試合になると
20年もやってるベテランのような顔になる」と驚いています。
いつも屋内で練習しているアシマに本物の岩を登らせてあげようと、
あるときオービーは彼女を岩登りのメッカに連れていきます。
そこで彼女は、世界的ボルダラーでもなかなか登れない、
難易度の高い岩に挑戦しました。
最初は何度トライしてもうまくいかず、
小さな体が岩からはがれてはマットに落ちる、の繰り返し。
それまではどの岩も登り切っていただけに、アシマは悔しさを
抑えきれず涙を流します。落ちても落ちてもトライを続けるアシマ。
そして、ついに一番の難所をクリアし、足を頭よりも上の突起に
ひっかけたりしながら、最後まで登り切ることができました。
彼女がどんなに苦しくてもあきらめず、
挑戦を続けるその原動力は、どこから来ているのでしょう…?
この映画では、コーチであるオービーの人生も映し出されます。
世界のトップに君臨し、何もかもを手に入れて過ごしたパラダイスのような数年間。
でも、オービーはその後ボルダリング自体をやめてしまい、
故郷に帰ってバーテンダーとして働きます。
バーンアウトしてしまったのです。
では、オービーが燃え尽きてしまったのはなぜなのか…?
アシマをコーチしているうちに、オービー自身の心も徐々に変わっていくのですが、
その様子から、強烈なメッセージが観る者に届けられます。
ーーー好きなことを純粋に楽しむ。そして、力の限り、やる。
そこから道が拓けていく。ーーー
オービーが続けられなかったのは、“優勝”や“チャンピオンの座”など、
いつしか外側の理由だけが原動力になってしまったからではないでしょうか。
反対にアシマは、ただ“好き”だから登っている。
外から見ているだけではわからないけれど、
自分の心の軸をどこに置くか、何を原動力にしているかで、
こんなにも違いが出てしまうものなんですね。
辻先生がいつも言っています。
「自分のなかに、エネルギーの源泉を見つけなさい」と。
その言葉の意味が、この映画を観てよくわかったような気がします。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
岡田 綾