投稿日:2012-12-31投稿者:
こんにちは。
スポーツドクター辻秀一です。
もうすぐ2012年も終わろうとしています。
今年の仕事も終え、家族との時間を楽しんで
いらっしゃるタイミンでしょうか。
今年1年振り返ってざっくばらんに
今日はお話ししたいと思います。
確実に感じることは新しい時代が来ているということ。
新しい時代の感覚が今わたしが大事にしている、
目に見えないものへの重要性のことを感じますね。
物質主義、成果主義、金銭主義の文明的なものへの
限界をみんながちょっとずつ感じている気がします。。
見えるもの、定量化できるものじゃない存在への
価値化が改めて起ころうとしているんじゃないかと。
その一つ例として、スポーツ。
スポーツはこれまでどちらかというと成果主義。
でもスポーツの本質はそうではなくて
元気、感動、仲間、成長を感じるという、
わたしが大事にしている文化的な要因として
とらえていったほうがいいんじゃないかなと思っています。
それは負けていいと言っているんじゃなくて、
当然勝つことを追い求めていく中で、
心の部分でどんなものをわたしたちは
手に入れているのか?
ということの方が、みんなが関心を
持っていきつつあるんじゃないかと。
スポーツ振興法というのが
昭和36年に制定されました。
それは東京オリンピックの3年前です。
わたしが産まれた年ですね。
それは、これからオリンピックが来るし、
日本におけるスポーツのあり方を大きく分けると、
企業スポーツが支えてくださいといっているようなものと
もう一つは、体育をもっと普及させていくということで、
スポーツ振興法というのが作られたんですね。
驚くべきことにそれから実は50年間、
日本のスポーツの概念は変わっていなかったのです。
ところが、昨年にスポーツ基本法というのが
50年ぶりに改定されました。わたしの50歳の年に。
そこの序文第1項に、
「スポーツは世界の人類共通の文化である」
と書かれているんですね。
何が言いたいかというと、今まで日本がやってきた
スポーツのあり方を追求してきたけど、
何かみんなそれに疑問を持ち始めている。
Jリーグで川淵さんが「スポーツは文化だ」と
本当に素晴らしいことを20年前にやろうと提言されました。
それがJリーグ100年構想というものです。
それはヨーロッパにあるような地域密着型スポーツクラブを
目指し、文化的な価値を日本の中でも上げていこうというもの。
少しずつ根付いてはきているものの、
まだまだ追いついていけないところがあります。
それと共にスポーツビジネスとかが流行って
スポーツビジネスの方がすごく名前も先行したけど、
日本でスポーツビジネスは結局まだ根付いていません。
それって、文明の前にもっと文化的な価値が
しっかり根付いて、その上で本当は文明が
生まれてくると思うんですよ。
でも、文明だけ先行してしまうと、今度はやはり
文化的なものが欲しくなり、その逆に文化的なことだけを
やっているとやっぱり文明は必要だと欲してくるんです。
スパイラルのように人類は文明と文化を
行ったり来たりしながら成長しているんじゃないかと、
わたしは思うんですね。
上から見るとぐるぐる回ってるんだけど、
横から見るとスパイラルのように成長していって。
心の部分を重んじるとか、認知が暴走している世の中で、
何かそれを気づいたり感じたり重要性を
慮れる人たちが確実に増えてきているんじゃないかなと。
わたしはそれをいろいろな人の言い方はあるけど、
スピリチュアルとか、精神世界とかいろいろなことを
言う人はいますが、
わたしは大きく言うと人類としての文化の育みですね。
なくても別に死なないんだから、文化は。
文明的なのは便利とか、そこにないと困ることばかりだけど、
なぜスポーツがあるのとか、
なぜ歌舞伎があるのとか、
なぜ音楽があるのといったら、
理由は外にないじゃないですか。
その方が心豊かに生きられるから。
様々なものを感じられるから。
そういう文化的な側面の重要性を
わたしは大事にしていきたいと思います。
あなたもそんな心の重要性に来年はもう少し
フォーカスしてあげてはいかがでしょうか。
ということを今年最後のメッセージとさせていだきます。
それでは良いお年をお迎えください。
ありがとうございます。
編集後記
フローマインド事務局 遠藤です。
お世話になりましてありがとうございました。
ライフスキルを取り入れて日々学びのある
いい意味のパラダイムシフトを起こし始めた
1年だったと思います。
自分の心は自分で決める。自分の人生は自分で決める。
自分が喜ぶ、いい意味の自分が中心でいい。
大好きなフレーズです。
ありがとうございました。
良いお年をお迎えください。
来年もよろしくお願いします。