最悪・最悪・最悪・・・

    投稿日:2013-11-04投稿者:

    おはようございます。
    スポーツドクターの辻秀一です。

     

    スポーツ選手の
    インタビューを見ていると、
    多くの選手が淡々と
    答えていることに
    気付かれるかもしれません。

    例えばイチロー選手は、
    テレビのインタビューで、
    言葉を選びながら、
    ゆっくりと話しています。

    リポーターが、
    「今日の試合は残念でしたね〜」
    と言ってきても、

    「そうなんです、本当に残念でした」
    なんて同調はしません。

    なぜ、このような話し方をするのでしょうか?

     

    それは、自分の発する言葉が
    自分のパフォーマンスに
    影響を与えることを
    知っているからでしょう。

    ファンやテレビの前の視聴者を意識して
    言葉を選んでいるのではありません。

    自分の心を良い状態に保ち、
    パフォーマンスを安定させるために
    言葉を選んでいるのです。

    「前回の試合は最悪だった」と言って、
    いつまでもとらわれていては、
    次の試合でのパフォーマンスが
    落ちてしまいます。

     

    試合だけではありません。

    練習中のパフォーマンスや、
    練習をしていない時の
    コミュニケーションなど
    もろもろのパフォーマンス、

    全てが低下してしまうでしょう。

    それを理解しているからこそ、
    言葉を慎重に選んで、心が外界からの
    不快な攻撃に持っていかれないように
    守っているのです。

     

    言葉は私たちが持つ、
    自分の心をフローにできる
    最高のツールの 1 つです。

    ですが、多くの人はこの
    言葉の重要性に気付いていません。

     

    例えば、朝から雨が降っていたら
    「最悪」と言って、雨で道路が
    渋滞していたらまた「最悪」と言う。

    電車に乗り遅れて「最悪」と言ったり、
    会社に付いたら突然予定外の仕事を
    任され「最悪」と言う。

    こういう人は、何も考えていません。

    出来事ではなく、「最悪」と
    自分で言ったその言葉こそが
    自分をノンフローにしていることに
    気付いていないのです。

     

    もし、友人から
    「おまえ最悪なやつだな」と言われたら、
    きっとショックでしょう。

    ノンフローになってしまうでしょう。

    にも関わらず、同じことを
    自分自身にしているのです。

     

    私たちの体は口に入れる
    食べ物でできています。
    一方心は耳に入れる
    言葉でできているのです。

    健康を意識したいと思うなら、
    口に入れる食べ物を選ぶはずです。

    心を健康に保ちたいと思うなら、
    耳に入れる言葉を選びましょう。

     

    しかしながら、
    他人が言う言葉は
    どうすることもできません。

    自分が言ってほしいと思う言葉だけを
    相手に言ってもらうことは不可能です。

    これでは、自分の心は相手次第と
    なってしまいます。

    褒められたら気分がいいけど、
    叱られたら気分が悪い。

    自分の機嫌が完全に相手に
    コントロールされてしまっているのです。

     

    だからこそ、自分で発する言葉くらいは
    最低限選んでほしいと思います。

    「最悪」と思ってはいけないとか、
    「むかつく」と思ってはいけない
    という意味ではありません。

    ただ、それを無意識的に口に出して、
    いつまでも機嫌の悪い状態でいることが
    本当にあなたのためになるのかどうか、
    考えてほしいと思います。

     

    言葉を選びましょう!

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