健康はホントに大事?

    投稿日:2014-03-03投稿者:

    こんにちは。
    スポーツドクターの辻秀一です。

     

    わたしは元々、慶応病院の
    内科医をしていました。

    しかし、現在は病気を治すための
    活動は行っていません。

    それよりも、人間の能力を
    最大限に発揮して欲しい、
    人生を謳歌できるような
    自分づくりをして欲しい

    すなわち、QOL
    クオリティー・オブ・ライフを
    高めていくためのサポートがメインです。

     

    人生の質、QOL に必要な要素が、
    わたしは 3 つあると考えています。

     

    1 つは経済性です。

    お金がないより、お金がある方が、
    人生の質が高いように感じます。

    もちろん、年収いくら以上が
    人生の質が高く、それ以下だと
    人生の質が低いといった
    絶対的な指標はありません。

    あくまでも質というのは、
    感じる部分なので、
    お金の多い少ないの基準は
    人それぞれでしょう。

     

    しかし、基準はそれぞれですが、
    経済性の要素が人生の質にも
    関わっていることは、
    間違いないのではないでしょうか。

    そして、多くの人が、
    人生の充実や幸せのために
    この経済性を求めているのも事実です。

     

    2 つ目は社会性です。

    孤独よりも、人に囲まれている、
    つながりを感じていられる状態の方が、
    人生の質は高そうです。

    もちろん、これも定量化できるような
    絶対的な指標があるわけではありません。

    ですが、誰ともつながりがなく、
    孤独で人とかかわり合うこともない人生は
    QOL が高いとはいえないでしょう。

     

    そして 3 つ目は健康性です。

    これも実は定量化できるものではありません。

    血圧の数値や、血糖値、
    心拍数などの計測できるものが、
    QOL を決めているわけではありません。

     

    結局は人それぞれの感じ方なので、
    一見数値には問題なくても、
    QOL が低い人もいますし、
    病気や障害を抱えていても、
    QOL の高い人はいます。

    そうはいっても、なるべく病気もなく、
    健康な状態の方がいいと考えているはずです。

     

    しかし、誰しも健康がいい
    とは思っていながら、
    健康のために時間を割いたり
    努力をしたりする人は
    なかなかいません。

    とくに 40 代、30 代、20 代と
    若くなるにつれ、
    健康に関しては無関心です。

    なぜなら、健康な状態が
    当たり前だと思っているからです。

     

    一般的に、わたしたちは、
    生まれた状態が一番健康で、
    その後 20 歳を境にして、
    どんどん寿命を減らしていきます。

    すなわち、どんどん
    不健康になっていくのです。

    元々健康が当たり前だと
    思っているため、
    なかなか健康を第一に
    考えようとは思いません。

    一方で経済性や社会性は
    何もない状態から始まります。

    そのため、獲得していくことで、
    快楽を得ることができます。

     

    わたしたちは健康よりも
    経済性や社会性に
    大きな興味を持ちます。

    それはある意味仕方のないことで、
    わたしも健康性を第一に考えろとは
    思っていません。

    健康は社会性や経済性を
    獲得していくための
    手段であって、
    目的ではないからです。

     

    大切なことは、自分にとっての
    健康の価値を考えていくことです。

     

    食事の時間、食事の内容、
    睡眠時間や生活のリズムなど、
    なんでも構いません。

    いつもは意識していなかったことを、
    1 つだけでも意識してみませんか?

    そのちょっとした意識の変化、
    すなわち、気付きこそが、
    健康性を高め、QOL を
    高めてくれるのです。

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