投稿日:2014-04-18投稿者:
結果を出すための能力というのは、
どれほど遺伝的要因に左右されるでしょうか?
おはようございます。
スポーツドクターの辻秀一です。
本日はもしかしたら、
あなたにとっては不都合な
現実かもしれません。
聞きたくない話かもしれません。
それは、遺伝子と能力の関係です。
遺伝子と才能と言ってもいいでしょう。
要するに、結果を出すために遺伝的な
要素というのは、どれほど関係するのか
ということです。
人には無限の可能性があり、
あなたは望んだこと何でもできる
ということを言っている方もいらっしゃるようです。
そう書いてある本もあるようです。
確かに、自分自身の可能性を
活かせていない、気付けていない
という方は多いように思います。
しかし、スポーツという分野においては、
自分のベストが出せても、勝てない場合
ということはあります。
スポーツで結果を出せるか出せないかに
遺伝的な要因が大きく左右するのは
周知の事実なのです。
さらに遺伝子の影響も
非常に大きいと考えられています。
少なく見積もっても
半分以上、多い場合は
7 割程度が遺伝子に左右
されると言われることもあります。
100m 走で軒並み黒人選手が
結果を出すのには理由があるのです。
ではスポーツ以外はどうでしょうか?
例えば計算の能力も、得意・不得意の
傾向が存在すると考えられています。
とくに空間認知能力は、
より遺伝的要因に左右されるそうです。
他にも、文章力・論理構成力なども
遺伝の影響が大きいと考えられている分野です。
一方で、遺伝の影響が小さいものも
存在しています。
例えば、言語能力などがそうです。
日本に生まれ育っていれば、
誰もが日本語を話せるようになりますし、
英語圏で生まれ育っていれば、
日本人同士の子どもであっても
英語を話せるようになります。
つまり、遺伝的な影響は
ほとんどないと考えられます。
そして、フロー化を起こすライフスキルも
まさに言語能力と同じで、遺伝的な影響が
少ないスキルなのです。
ですので、訓練さえすれば、
後天的に習得できるのです。
これまで、あまり心を整える
スキルを身につけようとは
考えてこなかったかもしれません。
しかし、フロー化が起これば、
遺伝的に備わった能力であろうと、
後天的に身につけた能力であろうと、
その能力を最大限発揮することができるのです。
遺伝子にも、環境にも左右されない
不動のスキルです。
訓練によって誰でも身につけることが
できるものなのですから、
身につけない手はないと思いませんか?
P.S.
実はプラス思考かどうかも、
遺伝子の影響が大きいということが
近年の研究で分かってきています。
そして、残念ながら日本人は
プラス思考の遺伝子が少ない民族です。
だからこそ、プラス思考に頼らない、
このライフスキルが必要なのです。